2017年6月号
Theme of this month
オーラル・フレイルを
予防しよう!
「オーラル・フレイル」は2015年度から広がりを見せている新しい概念で『口腔の衰え』を意味します。歯や口の健康をおろそかにすると、噛む力や舌の動きの衰え、滑舌の悪化、むせる、食べこぼしが増えるなどの症状が現れます。
食べにくくなると、食欲の低下やストレスにつながるだけでなく、栄養の過不足が起こり、筋力や代謝の低下など身体機能も低下するため、ロコモや肺炎などの疾患へとつながります。つまり、歯や口の健康を守ることが、身体の健康に直結しているともいえます。
口唇や舌のストレッチで筋力維持を
滑舌や飲み込む動きだけではなく、噛むときにも重要な役割を担っているのが「舌」です。舌と頬を使って奥歯のかみ合わせに食べ物を移動させ、効率的に噛むことができます。また、食べこぼしの予防には、口をしっかり閉じていられることが重要です。口の周りの筋肉をつけることで、頬や顎のたるみの予防にもつながります。
唾液腺マッサージ
次の4つの動作を、1セット5秒程度で順に繰り返します。1日30セットを目安に、毎日続けましょう!




唾液で口にうるおいを
唾液には口の中を潤すだけではなく、自浄作用や殺菌・抗菌作用、中和作用など清潔を保つための作用があり、虫歯の予防や老化防止に役立つ成分も含まれています。唾液を分泌する耳下腺(じかせん)、顎下腺(がっかせん)、舌下腺(ぜっかせん)をマッサージし、口の中の乾燥を防ぎましょう。
この活性酸素から体を守るためにも、抗酸化作用のある栄養素が含まれる食品を食べましょう。日焼け後にも効果的です。
唾液腺マッサージ
- 指を耳たぶの下(耳下腺)に押しあて、前から後ろ、後ろから前へ10回ずつまわす。
- あごの骨の内側にあるやわらかい部分(顎下腺)を親指で押す。
- あごの真下(舌下腺)から舌を押し上げるように、ゆっくり押す。
※口の乾燥が気になるときは、入浴中に行うのがお勧めです。
歯の定期健診で確認を
40代後半から、歯周病により歯を失う方が増えてくる傾向があります。歯周病とは、細菌の感染により歯を支えている歯肉や骨が溶かされていく病気です。細菌のすみかである歯垢(プラーク)をためない、増やさないことが、歯周病の基本的な予防になります。定期的に虫歯や歯周病の有無をチェックし、正しい歯磨きができているかを確認することが大切です。
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主菜
銀鮭の梅みそ焼き
銀鮭は他の鮭と違って海で養殖されており、温度に敏感なので海水温が上がる前が旬の時期です。「生」の銀鮭には、冷凍輸入の鮭や塩鮭とは異なる脂と旨みがあります。この脂はDHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペンタエン酸)を含んでいるので、血液をサラサラにし高血圧の予防や脳内血管の健康を保つのに役立ちます。
この時期しか味わえない季節限定の「生」の銀鮭を楽しみましょう!
1人分:エネルギー235kcal
- たんぱく質 20.3g
- 炭水化物 6.4g
- 脂質 13.0g
- 食塩 1.5g
材料(2人分)
- 銀鮭(生) 2切れ(100g×2)
- みょうが 1個
- 青しそ 2枚
- ねり梅 大さじ1
- A(みそ、しょうゆ、みりん) 各小さじ1
作り方
- みょうがをせん切りにして水にさらし、水気を切る。
- ねり梅とAを混ぜ合わせて銀鮭に塗り、魚焼きグリルで弱火で焼く。途中で焦げないようにアルミホイルをかぶせ、様子を見ながら火を通す。
- ごはんが炊けたら2とコンソメを入れ、軽く混ぜる。
- 皿に盛りつけて1と千切りの青しそをのせる。
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