2019年10月号
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糖尿病の治療薬
糖尿病とは
平成28年「国民健康・栄養調査」によると、糖尿病と糖尿病予備軍はそれぞれ約1,000万人と推計されています。糖尿病は、血中のブドウ糖が高い状態が慢性的に継続している状態です。健康診断等では以下の場合に糖尿病が疑われ、その後病院で数回の検査を経て診断を確定します。
①空腹時血糖値が126mg/dl以上
②HbA1cが6.5%以上
糖尿病には、膵臓から出るインスリン欠乏を主とする1型糖尿病と、生活習慣などが関与する2型糖尿病に大きく分類されます。日本人では90%以上が2型糖尿病であり、食生活・運動不足・肥満など生活習慣が原因であると考えられています。
新しいタイプの治療薬(SGLT2阻害薬)
糖尿病の薬といえば従来はインスリンやスルホニル尿素薬が主流でしたが、副作用として低血糖がつきものでした。近年、単独では低血糖を起こしにくい新しいタイプの糖尿病薬が増えてきており、その代表的なもののひとつに「SGLT2阻害薬」が挙げられます。
この薬は尿に余分な糖分を排出し血液中の糖分を減少させるため低血糖を起こしにくいだけでなく、糖分の再吸収をしないので体重を減らす効果が期待できます。一方で、腎機能障害のある方には使用できない場合があること、脱水を起こしやすく適度な水分補給が必要であること、泌尿器・生殖器系の感染症を起こしやすいことなどの注意点もあるため、医師に相談のうえで服用することが大切です。
どんなに良い薬ができても、糖尿病の改善のためにはバランスの良い食事や適度な運動など、生活習慣を整えることが不可欠です。ヘルチェックでは受診者の方に、管理栄養士による無料の栄養相談を実施しておりますので、ぜひご活用ください。
(横浜東口センター医師:伊藤 岳)
管
理
栄
養
士
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思
い
や
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シ
ピ
副菜
食物繊維たっぷりで健康的。食べる順番にも気をつけて!
ごぼうときのこのきんぴら
定番のきんぴらごぼうに旬のきのこを取り入れたレシピです。ごぼうときのこ、どちらも食物繊維を多く含む食材です。食物繊維には余分な脂肪の吸収を防いで肥満や動脈硬化を予防したり、血糖値の上昇を抑える効果があり、食事の最初に食べることをおすすめします。手順もシンプルですので、いつもの食卓にもう1品ほしいときにどうぞ。
1人分:エネルギー84kcal
- たんぱく質 3.0g
- 炭水化物 12.3g
- 脂質 2.7g
- 塩分 1.2g
材料(2人分)
- ごぼう 1/5本
- にんじん 1/3本
- まいたけ 1/3パック
- ごま油 小さじ1
- たかのつめ 少々
- 【A】醤油 大さじ1
- 【A】みりん 大さじ1
- 【A】砂糖 小さじ2
作り方
- ごぼうは皮をむき、斜め薄切りにしてから細めの千切りにする。水にさらしてアクをとり、ざるにあげて水気をよく切る。
- にんじんは短冊切りにし、まいたけはほぐす。
- フライパンにごま油を熱し、ごぼう、にんじんを炒める。
- まいたけを加えてさらに炒める。
- Aを加え、水分を飛ばすように炒めて絡める。
- 器に盛ってたかのつめをのせる。
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