2020年8月号
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夏の塩分摂り過ぎに注意
夏になると、熱中症対策で「スポーツドリンク」や「塩飴」を積極的にとる方が増えています。
本当に塩分を意識して摂取する必要があるのでしょうか。
日本人は塩分を摂りすぎている
1日の食塩摂取量の目標は成人男性7.5g未満/日、成人女性6.5g未満/日、高血圧及び慢性腎臓病の重症化予防のための食塩相当量は男女ともに6.0g未満/日です。これに対して、日本人の食塩摂取量は成人男性11.0g/日、成人女性9.3g/日(「平成30年国民健康・栄養調査」より)と比較的多いことがわかります。
種類によって異なりますが、スポーツドリンクには500mlで約0.5~1.0g、塩飴には1粒で約0.5~0.9gの塩分が入っていますので、空調の効いたオフィスでのデスクワークでは、夏場といえど塩分を積極的に摂る必要はないと考えられます。
夏場でも塩分を摂りすぎない
人間の体には、塩分濃度を一定に保つ働きがあり、食塩を摂りすぎると血液中の塩分濃度が高くなります。すると、塩分濃度を下げるために水分や血液量が増えるため、血管壁にかかる負担が大きくなり、高血圧となります。高血圧状態が続くと血管に負担がかかって動脈硬化が進み、その結果脳卒中や心筋梗塞、腎不全など多くの病気が起こる原因となります。
塩分を控えるコツ
1.麺類の食べ過ぎに注意
冷やし中華や素麺はのどごしが良く夏の人気メニューですが、麺類には塩分が多く含まれています。食べるときは麺をしっかり流水でもみ洗いすることで表面の塩分を落としましょう。
2.薬味や香味野菜を上手に活用する
麺類のトッピングにわさび、しそ、生姜、からし、ごま、レモンや香辛料(ブラックペッパー、七味、唐辛子)等を活用して味付けを薄くしましょう。
3.出汁をしっかりとる
出汁を効かせると、塩分を控えてもおいしさを感じられます。
夏は発汗により、塩分も一緒に失われますが、食事に含まれる食塩や調味料から摂取できているので、三食摂ることができていれば、意識的に増やす必要はありません。ただし、運動後など大量に汗をかいたときには、塩分やミネラルがバランスよく含まれるスポーツドリンクや経口補水液などで補給しましょう。
(管理栄養士:佐野)
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副菜旬の夏野菜で暑い時期を乗り切ろう!
なすとピーマンの甘辛味噌炒め
夏野菜でつくる時短メニューのご紹介です。なすは油をよく吸収するため、一度レンジで加熱してから調理すると、油の吸収を抑えることができます。塩分が気になる方は味噌を減らして青シソや生姜、唐辛子などを利用してみましょう。ご飯との相性がよい甘辛炒めは、食欲の落ちる暑い時期にこそお試しいただきたい一品です!
1人分:エネルギー 338kcal
- たんぱく質 2.9g
- 炭水化物 17.0g
- 脂質 27.6g
- 塩分 1.1g
材料(2人分)
- なす 2本
- ピーマン 1個
- パプリカ 1個
- 油 大さじ3
- 白ごま 適宜
合わせ調味料
- 味噌 大さじ2
- 砂糖 大さじ2
- 酒 大さじ1
作り方
- 野菜は細切りにする。
- すべての調味料を混ぜ合わせ、合わせ調味料を作っておく。
- フライパンに油を熱し、①を炒める。
- 合わせ調味料を入れて炒める。
- 盛り付け後、白ごまを振る。
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