2022年7月号
Theme of this month
早めに対策!脂肪肝
~NAFLDとNASH~
肝臓に脂肪が多くたまった状態を、脂肪肝といいます。脂肪肝にはお酒の飲み過ぎによるアルコール性の脂肪肝と、お酒をあまり飲んでいないのに肝臓に脂肪がたまってしまう非アルコール性の脂肪肝があります。
お酒を飲まなくても脂肪肝に!
非アルコール性の脂肪肝から脂肪肝炎や肝硬変に進行した状態までを含む一連の肝臓病のことを「NAFLD※1:非アルコール性脂肪性肝疾患」といいます。NAFLDの有病率は、日本では9~30%と報告されており、患者さんは全国で1,000万人以上いると考えられています。
NAFLDのうち80~90%は長い経過をみても脂肪肝のまま、進行しません。しかし、残りの10~20%の人は徐々に悪化して、肝硬変に進行したり、中には肝がんを発症するケースもあります。この脂肪肝から徐々に進行する肝臓病を「NASH※2:非アルコール性脂肪肝炎」といいます。NAFLDの人がメタボリックシンドロームを合併している場合、NASHの可能性が高くなります。
「脂肪肝です」といわれたら
運動療法を含めた生活習慣の改善が、NAFLDの基本的な治療方針です。生活習慣の是正は、血液検査値を改善させるだけでなく、肝臓の組織変化も改善します。身体活動量の増加は、肝臓がんの発がんの抑制効果があるともいわれています。
実際のところ、1回40~45分の運動を継続して3ヶ月以上続けるのは、最初は大変かもしれません。週に合計1時間の運動だけでも、肝機能の血液検査値が改善したという報告があります。少しの空き時間を利用して頻度を増やし、1日または1週間の総運動量を増加させることを心がけるのが、肝臓を守ることにつながっていくでしょう。
(レディース横浜医師:高山栄美子)
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主食ひと手間加えて夏バテ予防!
納豆とろろそば
冷たい麺類が、おいしい季節になりました。今回は、つるつるといただける納豆とろろそばをご紹介します。さっと流水でほぐすだけのそばを利用し、火を使わず時短で仕上げます。そばは、主食の中では疲労回復ビタミンとよばれる「ビタミンB1」が豊富に含まれます。夏バテによる疲労感などはビタミンB1不足によって起こりやすくなるため、夏バテの予防、解消にもおすすめです。
1人分:エネルギー420kcal
- たんぱく質 21.1g
- 炭水化物 66.2g
- 脂質 12.6g
- 塩分 2.6g
材料(2人分)
- ゆでそば(水でほぐすだけのタイプ) 2玉
- おくら 4本
- 塩 適量
- みょうが 1個
- ひきわり納豆 2パック
- 長いも 1/4本(100g)
- かいわれ大根 適量
- 刻みのり 適量
- めんつゆ(ストレートタイプ) 小さじ半分
作り方
- そばは、流水でさっとほぐしておく。
- おくらは、こすりあわせるように洗い、うぶ毛を落とす。耐熱皿に入れ、上から塩を振り軽く混ぜる。ラップをして600Wの電子レンジで1分程加熱する(加熱時間は調節)。端から1~2mmの厚さに切る。
- みょうがは千切りにする。
- 納豆は、添付のたれを加えよく混ぜる。
- 長いもは、皮をむきすりおろす。
- 器にめんつゆを入れ、(1)~(5)を盛りつける。
- 根元を切って洗ったかいわれ大根と刻みのりを適量のせる。
ワンポイントアドバイス
特有の歯ごたえとネバネバが特徴のおくらは、今が旬です。細かく刻むと粘りが増してとろろのような食感になります。お好みの食感に合わせて切り方を変えてください。
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