2023年4月号
Theme of this month
ピロリ菌をチェックして
胃がんを予防しよう
ピロリ菌という言葉を聞いたことがある方は多いと思いますが、
実際にピロリ菌に感染しているか調べたことはありますか?
今回は、ピロリ菌がどんな菌なのか、
感染するとどのような影響を受けるのかお伝えします。
胃がんのリスクはピロリ菌でわかる
ピロリ菌(ヘリコバクター・ピロリ)は、私たちの胃粘膜に住み着く細菌です。
子供の頃、まだ胃酸の分泌や免疫機構が不十分なときに、汚染された井戸水や感染している家族からの唾液などを介して感染します。胃の中は強い酸性なので、ほとんどの菌は胃の中では生きていけませんが、ピロリ菌は胃酸を中和する酵素を作ることができるため、胃粘膜でも生存できるのです。
胃粘膜に定着したピロリ菌は病原因子を作りだし、胃粘膜を攻撃し持続的な炎症を引き起こします。そして胃粘膜が萎縮し、胃炎の状態を経て胃がんを引き起こしていきます。胃がんのほとんどは、このピロリ菌感染が原因で起こるということがわかっています。
つまり、ピロリ菌に感染しているかどうかを調べることで胃がんのリスクの有無がわかります。万が一ピロリ菌に感染していても、胃炎になる前に感染が分かり除菌をすることが出来れば、胃がんのリスクはかなり低くなります。
ピロリ菌のチェック
ピロリ菌感染を調べる方法は胃カメラを使うもの、薬を飲んだ前後で呼吸に含まれる成分を調べるもの、血液や便から分かる方法などがあります。これらの方法でピロリ菌が陽性だと判明した場合には、抗生剤を内服して除菌することになります。陰性であった場合、大人になってからの新たな感染はほとんどありません。
ピロリ菌を除菌することで、胃がんの発生率は1/3まで減らせると言われています。除菌後は定期的な胃カメラでの検査をすることで、自覚症状がない早期の胃がんを見つけることができるため、スムーズな治療につながるでしょう。
衛生環境が良くなったことで、日本でのピロリ菌感染率は下がってきていますが、まだ20代、30代の若い方でも20%ほどが陽性となっています。胃がん検診を受ける前、胃の症状が出る前に、まずピロリ菌の有無をチェックして胃がんのリスクを調べてみませんか。
(池袋センター医師:山本祐子)
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副 菜
春のお手軽一品
レタスとしらすのおひたし
春から夏にかけて、みずみずしく特においしくなる春レタスと、旬のしらすを使った簡単レシピです。そのまま食べることが多いレタスですが、サッと短時間で加熱することでシャキシャキ感が残り、甘みが増すので、一味違う食感をお楽しみいただけます。また、加熱することでかさが減るので、食べやすくなり、不足しがちな野菜の摂取量を手軽に増やすことができます。
1人分: エネルギー 56kcal
- たんぱく質 7.6g
- 炭水化物 4.1g
- 脂質 1.0g
- 塩分 1.5g
材料(2人分)
- レタス 2/3個
- しらす 30g
- しめじ 40g
- 鰹節 適量
★ A
- しょうゆ 小さじ1
- みりん 小さじ1
- 白ごま ひとつまみ
作り方
- レタスは食べやすい大きさに切る。
- 1を沸騰した湯に10秒入れ、取り出して冷水にさらし、水気を切る。
- しめじは石づきを取り、耐熱容器に入れて、ラップをふんわりとかけ、電子レンジ(500w)で約30秒加熱する。
- ボウルにレタス、しめじ、しらす、「★ A」を入れてよく混ぜる。
- 皿に盛り付け、鰹節をのせる。
ワンポイント
しらすやしめじを、桜エビやツナ缶、ミニトマトに変更しても、おいしく召し上がれます。
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