輝くライフスタイルを応援する

No.137 Autumn.2019

仕事を長く続けるためにも
健やかな体を保ちたい

女優

板谷 由夏さん

女優として映画やドラマに出演するかたわら、日本テレビ『NEWS ZERO』のキャスターとして、女性の視点を活かした報道にも携わった板谷由夏さん。
今秋公開の映画『マチネの終わりに』では、颯爽としたキャリアウーマン役を演じる。
ファッション・ブランドのプロデュースも手掛ける板谷さんに、仕事やプライベートへの向き合い方と、大人のお洒落について語っていただきました。

取材・文/吉田燿子 撮影/大槻純一
ヘアメイク/NOBU(HAPP’S.) スタイリスト/古田ひろひこ


映画やドラマ、そして舞台にと幅広く活躍する、女優・板谷由夏さん。11月公開の映画『マチネの終わりに』(原作・平野啓一郎、監督・西谷弘)では、福山雅治さん演じる天才クラシックギタリストを担当する、レコード会社の敏腕ディレクターを演じている。

福山雅治さんと共演させていただくのは、1999年のドラマ『パーフェクトラブ!』以来。「20年続けていれば、デビュー作でご一緒した福山さんに、また現場で会えるんだ」と感慨深かったですね。
私は西谷監督がつくる世界観が好きで、もう一度、一緒にお仕事をしたいと思っていたんです。『マチネの終わりに』は、西谷さんの美意識が凝縮された作品。照明もきれいですし、パリやニューヨークの風景とも相まって、とにかく絵が美しいんです。
最近はデジタル映画が主流ですが、あえてフィルム撮影を選んだところに、西谷さんの思いがあったんでしょうね。「本番!」の掛け声とともに静まり返った現場に、フィルムが回るカタカタという音が聞こえてきた時は、(やっぱり 緊張感があっていいなぁ)と思いました。
今回の作品を一言で言うなら、〝大人のラブストーリー〟です。若い頃の恋愛って「会うことが全て」 ですよね。でも大人になってみると、「3年間会えなかった人と恋に落ちる」というのも、なんとな くわかる。年齢を重ねたからこそ、「会えない時間こそが必要だった—」と理解ができるわけです。遠く離れた場所で、それぞれの生活を営みながら、じっくりと愛を育んでいく。そんなラブストーリーを、ぜひ楽しんでいただきたいと思います。


人生の学びを得た
ニュースの仕事

――九州で生まれ育ち、子供時代は転校を繰り返した。

父が転勤族だったので、小学校の頃から常に「転校生」でした。当時の自分は必死でしたが、今思えば、それがよかったのかもしれません。どんな現場に行ってもすぐ溶け込めるのは、転校生としてのベースがあるから。小さい頃に培われた経験があるからこそ、今があるのかもしれないな、と思うのです。

10代の頃からモデルとして活躍し、NHK『イタリア語会話』に生徒役として出演。大谷健太郎監督に見いだされ、99年『avec mon mari』で映画デビューを果たした。そのかたわら、日本テレビの報道番組『NEWS ZERO』のキャスターにも挑戦し、11 年間「LIFE」コーナーを担当。震災、乳がん、虐待、子供の貧困などさまざまなテーマを取材した。

東日本大震災の時は、震災発生の2週間後に被災地入りし、2年間、月2回のペースで気仙沼に通いました。1日限りの取材ではなく、多くの方々との関係を育んだという意味で、自分にとっては大きな経験でしたね。震災の記憶が薄れゆく中、「震災を忘れないでほしい」という被災地の人たちの思いを、私たちはしっかり受け止めなければならないと感じました。

乳がんの取材も印象的なことが多かったですね。乳房再建や、抗がん剤の副作用に悩む患者さんのための医療用ウィッグ、子供の患者さんへの告知の問題など、さまざまな切り口で取材しました。乳がん患者さんの中には、子育て中の方も多かった。「まだ死ぬわけにいかない。子供たちを守らなければ」というお母さんたちの強さに、頭が下がる思いでした。
ニュースの仕事を通じて、役者だけやっていては会えないような方たちに、たくさん会うことができた。人生の勉強をさせていただいたと実感しています。

心のアンテナに響くものがあれば何でも挑戦してみたいのです

板谷さんは2015年から、『SINME』というファッション・ブランドのプロデュースも手掛けている。コンセプトは〝大人のための普段着〟。「いくつになっても SINME(新芽)は生まれる」というのがブランド名の由来だ。

このブランドのベースにあるのは、「シンプルな定番の服」。普遍的なものに対する憧れがあるので、ひとりでも多くの人に、長く愛されるものを作りたいのです。それに服というものは着方の工夫ひとつで、印象が全く変わるんですよ。


似合うサイズや色、生地の厚さは人それぞれなので、自分に合った究極の1枚に出会うまで、試着し倒してみてほしい。「私には似合わないから」とあきらめるのではなく、なんでもトライしていただきたいのです。
私が大人の女性にお薦めしたいのが、誰にでも似合うベーシックな服。ベーシックな服を着た時って、「自分」が出るんですね。顔がしわくちゃでも、ヨーロッパの女優陣がかっこいいのは、年齢を重ねた魅力がにじみ出ているから。それと同じで、ファッションにも、大人の女性の魅力がにじみ出る。知らず知らずのうちにその人の「中身」が出るのが、ファッションの面白さなんです。
洋服作づくりをやっていて一番楽しいのは、試着室から出てきた女性たちの顔が、パッと輝く瞬間です。メイクやお洋服って、魔法みたいなもの。皆さんの華やいだ表情を見ると「この服をつくってよかったなぁ」と思います。

myレシピ

ストレスの原因を紐解き
早めに解消する

女優、ニュースキャスター、ファッション・プロデューサーなど、さまざまな仕事を手掛けるかたわら、2人の男の子の母親として子育てもこなす板谷さん。ひとりで何役もこなしながら、好奇心の赴くまま活躍の場を広げてきた。

32歳でキャスターの仕事を始めたので、それからの11年間が一番大変でしたね。毎日が必死だったので、その間の記憶があまりないんです(笑)。でも、大変だからといって断るのではなく、大変な方に突っ込んでいくのが私の性格。基本、なんでも楽しみたい方なんです!
ものすごく悪いことが起こったとしても、何かしら抜け穴を探して、ポジティブな方に持っていくのが好き。結局、不安より好奇心の方が勝ってしまうんですね。〝自分内アンテナ〟に引っかかるものが少しでもあれば、何でも挑戦してみたい――そういう性分なのかもしれません。

とはいえ、40代半ばにさしかかった今、とにかく気をつけたいと思っているのが「健康」です。健やかな体をいかに保つかが、この仕事を少しでも長く続けるためのベースになりますから。そのためにも「口から入るもの」は大切にしたいと思い、なるべく季節のものや、手づくりのものを食べるようにしています。 それから、基本的なストレッチも日常的に行い、その日のうちに溜まった疲れをほぐすようにしています。特にスポーツをしているわけではないのですが、夫と息子2人が空手をやっているので、試合の応援にはよく行きますね。空手は、見ているだけで元気になります。昔は私も剣道をやっていましたから……やっぱり好きなんですね、心技体を追求する武道が。

とはいえ、多忙な毎日を送っていると、どうしてもストレスが溜まりがち。そんな時は、「ストレスが溜まってます!」と、口に出して言うようにしています。若い頃は「自分さえ我慢すればなんとかなる」と思い、ストレスを溜め 込むことも多かった。でも、大人になった今は、ストレスを感じたら、早めにその原因を紐解き、ストレスを解消するようにしています。
若い時って体は元気だけれど、心をコントロールすることがなかなかできないですよね。でも、40数年生きてきて、心をコントロールする術はなんとなく身に付いた。だから、これからは容れ物としての体を大事にしてあげたい。そして、少しでも長くこの仕事を続けていきたいな、と思うのです。

Profile

いたや ゆか
1975年福岡県生まれ。1994年より『PeeWee』専属モデルとして活躍。1999年『avec mon mari』で 映画デビューし、ヨコハマ映画祭最優秀新人賞受賞。『パーフェクトラブ!』(フジテレビ系)を皮切りに、『ファーストクラス』(フジテレビ系)、『同窓生~人は、三度、恋をする~』(TBS系)など数多くのドラマや映画に出演。2007年~2018年、『NEWS ZERO』のキャスターを務めた。大人向けファッションブランド 『SINME』のプロデュースを手掛ける。2児の母。


映画『マチネの終わりに』
2019年11月1日(金)全国東宝系にてロードショー
キャスト:福山雅治 石田ゆり子 伊勢谷友介 桜井ユキ 木南晴夏 風吹ジュン 板谷由夏 古谷一行
監督:西谷弘
原作:平野啓一郎「マチネの終わりに」
脚本:井上由美子 音楽:菅野祐悟
クラシックギター監修:福田進一
製作:フジテレビジョン アミューズ 東宝 コルク
制作プロダクション:角川大映スタジオ
配給:東宝 matinee-movie.jp
©2019 フジテレビジョン アミューズ 東宝 コルク

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