ヘルスアップコラム 2025年11月号 ヘルスアップコラム 2025年11月号 2025年 11月号

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「減塩」+「排塩力」を高めて、
高血圧対策を!


高血圧の管理の基本は減塩ですが、慣れ親しんだ長年の食習慣もあり、
減塩をしたくても難しいという方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は高血圧対策として、“排塩力を高める方法”をご紹介します。

排塩力とは

厚生労働省が発表している日本人の食事摂取基準(2025年度版)の食塩の目標量は、成人男性7.5g未満、成人女性6.5g未満ですが、令和5年の国民健康・栄養調査によると、食塩摂取量の平均値は9.8g(男性10.7g、女性9.1g)となっており、目標量を上回っています。
排塩力とは、体から塩分を排出する力のことを指します。
余分な塩分(ナトリウム)を尿や汗から排泄する力を高めることで、体内の塩分濃度を下げて血圧を下げることに繋がります。

排塩力を高める方法

カリウムの多く含まれる食材を摂取する

毎食時カリウムの多く含まれる食材を2~3種類意識して摂ることで、1日あたりの目標量(成人男性:3,000mg以上、成人女性:2,600mg以上)を摂取できます。

※正常摂取の5~10倍量の摂取でも過剰症は通常みられませんが、治療中や服薬によりカリウム制限をされている方は、主治医の指示に必ず従ってください。

水分補給する

秋になると涼しくなり、汗もかかなくなることで水分摂取量が自然と減り、塩分の排出が難しくなります。
渇感がなくても、1~2時間に1回200mL程度の水やお茶などの無糖飲料から水分補給することを意識されると良いでしょう。
食欲の秋に食事の摂取量が増えると、塩分の摂取量も増えやすくなります。減塩に加えて排塩力を高める方法も身につけ、高血圧の対策をしましょう。
なお、治療が必要な健診結果の方は医療機関を受診し、食事だけでなく医師の指示のもと適切にコントロールをしましょう。

参照:改訂7版 臨床栄養ディクショナリー、令和5年国民健康・栄養調査報告(厚生労働省)

(管理栄養士:渡邉)


主菜 塩分控えめでカリウムも摂れる 秋鮭の豆乳クリーム煮

旬の秋鮭をつかった身体の温まる1品をご紹介します。
秋鮭は脂が控えめでさっぱり淡白な味わいが特徴です。野菜やきのこ、豆乳に含まれるカリウムの働きによって塩分を体外に排出する効果が期待できます。
カリウムは水に溶けやすい性質がありますが、クリーム煮なら汁ごと食べることで余すことなくカリウムを摂ることができます。

1人分:エネルギー 200kcal

  • たんぱく質 23.5g
  • 炭水化物 11.3g
  • 脂質 7.8g
  • 塩分 1.3g

材料(2人分)

  • 秋鮭 2切れ
  • 少々
  • こしょう 少々
  • 人参 1/4本(50g)
  • ほうれん草 1/4本(50g)
  • しめじ 1/2パック(50g)
  • 小麦粉 大さじ1
  • オリーブ油 小さじ1
  • 無調整豆乳 200ml
  • 味噌 小さじ1

※しめじはお好きなきのこで代用可

作り方

  1. 鮭を食べやすい大きさに切り、塩、こしょうを振る。
  2. 人参、ほうれん草は一口大に切り、しめじは石づきを切り、手でほぐす。
  3. フライパンにオリーブ油を中火で熱し、鮭を並べる。両面に焼き色がつくまで焼いたら一度取り出す。
  4. (3)のフライパンに人参を入れ、中火で2~3分炒める。
    そこにほうれん草としめじを加え、しんなりするまで炒める。小麦粉を加えてさらに1分ほど炒める。
  5. 粉っぽさがなくなってきたら、鮭を戻し入れ、豆乳、味噌を加える。
  6. ふつふつとしてきたら、弱火にし、2分ほど煮込む。
  7. とろみがついてきたら、塩とこしょうで味を調えて完成。

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